2つの自然と向き合って「気づいた」ことは何ですか?

 第4回子CABA campにご参加いただきありがとうございました!

 一週間前から、天気予報はあいにくの雨でした。ベテランスタッフが揃うと雨が降るジンクスもいよいよ定説になり始めています(笑)。少し年齢が高めの今回の子カバキャンプでは、「ちょっとCABA campを意識したちょっときつい」プログラム編成にしてみました。いわば、CABA camp KIDsとCABA campの間くらいのプログラムになったわけです。

 「きつさ」はなにも、とても高い山に登ったり、ものすごく遠くまで自転車で行ってみたりするだけではありません。今回の「きつさ」は「雨の中で過ごすこと」でした。

 雨が降ると、濡れて体が冷える、体が冷えると動くのもイヤになるし体調も優れなくなる、濡れないようにカッパを着る手間が増える、カッパは着たら着たで不愉快、、、これはかなりきついです。ご飯を食べたり、荷物をまとめたり、そんなふつうの生活をしようにも雨が降っているというだけできついです。先のことまで考えないといけない(今濡れると最後まで元気に活動できない、など)ので、頭もとっても疲れます。

 でも、今回は子どもたちにはあえて外で生活してもらいました。もちろん、どうしようもなく雨が降ったとき用のプログラムを用意し、そのうえでのことですが。

 

 ところで、CABA campには大事にしているコンセプトがあり、そのコンセプトは5つのキーワードで説明しています(HPをご覧ください)。そのうちの一つに「複雑性/偶然性への没頭」というのがあります。こむずかしく書いていますが、要は「自然にしっかり向き合う」ということです。自然は僕らにはコントロールできないしどうなるかわからない、あそびの要素もあるけれど、逼迫した現実にもなり得る、とっても「きつい」ものです。だからこそ、その自然の中で一生懸命生活してしっかり考え、たっぷりあそぶことが野外活動をする意味であり、成長の大きなポイントにもなると思っています。

 

 話しは戻りますが、今回は行程中の半分以上の時間で雨が降っていました。プログラムとして設定する「自然と向き合うこと」が、今回は場としてもうすでにそこにあり、否応なしに向き合わなければいけないきつさがあったのです。これは、プログラムとして設計したハイキングでの「自然と向き合うこと」とは少しちがった意味があったと思います。

 雨の中で過ごすことはたしかに大変で、子どもたちの言動にも無意識のうちに現れていました。でも、子どもたちには、「あのときのキャンプは雨が降ってて嫌だったな」で終わらせてほしくないなあと思います。ハイキングでの自然と、雨という自然を経験したからこそできた成長や、気づきが必ずあるからです。あのキャンプにあったたのしみや、一生懸命やってできたこと、ハッと気づいたことはなんでしょう?

 

 僕自身としては、今回は子どもたちと夜な夜な語り、じっくりとその話しを聞く時間をとれなかったことがとってもとっても残念でした。一生懸命言葉にしようとすることで何かに気づく、その瞬間に立ち会えなかったからです。でもそれは、また新しいチャレンジに出かけ、似た場面に遭遇したときにハッと気づくかもしれない。だから、きっとまた会えることを楽しみにしています。そのときに、たくさん聞かせてください。