すべての参加者に「なんとかなる実感」を。

この度は、第5回CABA Campにご参加いただきありがとうございました。

今回は少人数で、年齢も小学1年生から中学2年生までと幅広く、

また多様なメンバーが集まり、とても楽しいキャンプを実施することができたと思います。

 

CABA Campのコンセプトはもうご存知かと思いますが、

ジリツのためにチャレンジし、気づきをもって家に帰る

ことです。

さまざまな解釈ができますが、

トミーがキャンプ地に到着し、

少しみんなと過ごしたあと直感的に感じ、

伝えたいと思ったコンセプトの意味は、「『なんとかなる』を実感すること」でした。

実際、子どもたちにも、

「困っても、難しいことがあっても、『なんとかなる』と思えることって大事だよ」

と伝えています。

 

ジリツ(自律・自立)の対極は「依存(頼りきること)」だと思っています。

私たちは日常生活で少なからず資本に依存しています。

ここでいう資本は、何もお金や、それで買えるものだけではありません。

例えば、「誰かがしたこと」や「お母さん」かもしれません。

つまり、「自分由来ではないもの」です。

 

もちろん、これらなくして私たちは生きていけませんが、

では、ジリツと依存を区別するには、どこで線引きをするといいでしょう?

ここに一つの提案をしたいと思います。

それは、「役割分担できる範囲の内外で分ける」というものです。

つまり、資本がないとどうしようもないもの、

例えば、お米を買うためのお金などは依存するしかありません。

(究極的には自給自足することも可能ですがあまり現実的ではありません)

 

でも、そのお米を食べるためのいくつかの行程は、

なにかに依存しなくても達成することができます。

米を洗い、飯盒に入れ、水に浸し、火にかける。

もちろん初体験のことはみんな不安です。

だから、チームになります。

チームになることは依存とは違います。

それぞれに役割があり、その役割は「自分由来」のものだからです。

 

ジリツに近づくと「なんとかなる実感」をもてると思います。

それは自分の役割がわかり、

できないことはその役割を分け合ってチームを作ることができるからです。

CABA Campが終わった今、みんなは「なんとかなる」と思えているかな?

いまはピンとこなくても、数年後、このことについてもう一度考えてくれるとうれしいです。

 

 

さて、いつもCABA Campに送り出してくださる保護者のみなさま、

今回もありがとうございました。

キャンプに送り出してくださる以上、

私たちとしても子どもたちには「成長の種」を掴んでもらいたいと支援しています。

私にとって今回は「なんとかなる実感」がそれに当たるものでした。

子どもたちには先行き不透明なこの世の中を少しでもしなやかに生きていってほしいと思っています。

チームとして更にパワーアップし、

CABAの名にそったキャンプを作り続けていきたいと思っています。

またみなさんにお会いできることを楽しみにしています。

 

2021.7.31

oranje代表・CABA Camp統括

冨永岳(トミー)