よく食べ、よく寝て、踊れ

 第10回カバキャンプ&第5回鉄カバキャンプ、来てくれてありがとうございました!

 

 野外生活が始まるとただそれだけで負荷がかかり、普段と違った環境に疲れ果ててしまうものです。体はもちろん、家族以外のひとと過ごすことでなんとなく気が抜けず心も普段通り、というわけにはいきません。もちろん、ポジにもネガにもです。みんな(子どもたち)のようすを見ていると、その疲れや心のうごきは言葉遣いや距離感、表情などに出てきます。

 

 毎年「どんな子たちがきてくれるのかなあ」「あの子は去年からどんな風に変わったのかなあ」とたのしみな半面、野外での生活に「この子は大丈夫かな、、、?」と心配もします。今年も同じでした。

 

 でも、キャンプが始まって割とすぐに「今年は大丈夫だな」と思いました。その要因としては、さまざまなこと、たとえば去年とほぼ同じメンバーで一学年あがったこと、この一年の間に小さなキャンプをいっしょに繰り返したこと、スタッフもパワーアップしたことなどが挙げられます。でも、上記のように、子どもたちの言葉遣いや表情に着目すると、もっと「たしかな」理由を見つけることができたのです。

 

 それは、例えばつぎのようなものです。

 苦手な野菜がはいったメニューを聞いて、食事作りの段階からいやだなあとぼやいている子がいました。だけど、食事の時間になるとパクパク食べている。「食べてるやん!」というと「うん、これ食べとかないとエネルギー出ないから」とニンマリ。また、別のある子もたくさん食べれないものがあるにも関わらず「おいしーーーっ!」と食べている。これで「今年は大丈夫だな」と思いました。

 

 また別の例を。毎朝体調チェックを行い、食事、睡眠、排便、体温などを把握しています。一番注目しているのは食事。そして、その次が睡眠です。

 生活様式が変わっているので睡眠の質も大きく変わります。だから、せめて時間だけは確保したい。朝は早いので遅くとも21時には寝ている状態をつくりたい。欲を言えば20時過ぎには寝ていたい。そして、朝チェックするのは「何回目が覚めたか」です。今年はここがすごく少なかった。みんな落ち着いて眠れていたようです。また、昼寝の時間にもブルーシートを広げただけの場所でぐっすり眠っているすがたにも安心させられました。これが「今年は大丈夫だな」と思った要因の一つです。

 

 野外でやっていける(=日常生活でも余裕をもてる)条件を仲間内で話したとき、落ち着いた結論は「よく食べる子」「どこでもぐっすり眠れる子」です。

 

 そして、感動したのはキャンプファイヤーを任せたアドバンス。「ファイヤーは儀式だからシャキッとかっこよく」とだけ残してお任せしましたが、やりきってくれました。余裕をもって生活できるようになると、次のミッションは「大きめの枠の中で身体でコミュニケーションできる」ことだと思っています。今回のアドバンスはここまで。ここからあとは自分の認識している世界を自分なりにちょっとずつ広げていくだけ。これができたらもう怖いものはない。いろんな方向へ飛んでけ◎

 

 保護者の皆様、カバキャンプに預けてくださり誠にありがとうございました!よかったことは山ほどありますが、安全に健康に終えれたこと、そして良い表情で解散できたこと、とてもうれしく思っています。今後ともCABAcampをお願いします。

 

2025.8.16

 

oranje代表・CABA camp統括 冨永岳(とみー)