#Books8 世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか?

 

 

今年読んだ中で、良本ランキング上位確実です。

 

なにがいいかというと、次の3点くらい。

■サイエンスとアート(とクラフト)というわかりやすい名札をくっつけてるので読みやすい。

■「経営」の観点で書かれているが、大事な「資質」としてアートを語っているので「経営→教育」と置換しても十分大事といえる。

■とはいえ、サイエンスの資質も十分必要だとしている。



まず、アートとサイエンスという名札をくっつけてるものが、

アート…直感、感性

サイエンス…論理、理性

という説明から入ります。

 

で、これまでの日本の経営で大事にしてたのは、

「正確さ」と「スピード」

つまり、論理と理性でガシガシ進めてけっ!ってこと。

サイエンスの最たるところです。

 

(正確さとスピード? ん?これなんか聞いたことある。)

 

ただ、この戦略には(今この時代においては)致命的な欠陥があることは明白で、

他社との差別化が何より大事な経営においては、

いつか「どん詰まりが来る」ということ。

 

(正確さとスピードを問うのって違うよね、ってなってるの「受験」やん!!)

 

ここ、教育とおんなじで、

これだけ、個々の違いが明らかになってきて、

いろんなところで、統一管理に無理が出てきている中、

「差別化」とは少しちがいますが、

そもそも「あるはずの違い」を認めないで

個人も、社会も、豊かになることはありえなくなりました。

 

そこで大事なのが、それぞれのアート性。

アート性は、ここでは直感と感性でした。

「美しい!」と思うものや

「わ、おもしろい!」とか

「わくわくする!」っていうもの。

 

大事なのは、ここに「ストーリー性」がくっついていること。

「オリジナリティ」とも言っていますが、

要は、

「その人じゃなきゃできないもの・ことがあったからこそできたもの・こと」

という意味での唯一性です。

 

(これ、うまくやったのがSONYのウォークマン、AppleのiPhoneだって話しでしたが、ここ割愛。)

 

つまり、

どういう経験をして、

それをどういう経験ととらえたか、ということを

自分というツールを使って分析しておきなさい。

とでも言われているかのようでした。

 

経験していることに貴賤はありませんし、

その解釈も他人にとやかく言われる筋合いはありませんが、

それがきちんと深められていて、

オリジナリティにまで昇華させられているかどうか、

がカギになっています。



これまでは

「みんなちがってみんないい」

がなんとなくよさそうで、

守るべきスローガンのような扱いになっていましたが、

(▲名実伴わないのはおかしいよ!▲)

 

これからは、

この標語に真正性(ホンモノ性)が

問われるようになってきたということです。



せっかくの冬休み。

家族でこたつを囲んで、ミカンでもほおばりながら

じぶんのすきなことが

なんで自分にとってすきかを話し合ってみてはどうでしょう・・・?