タイトルの一部に「戦略」とか「生態系」とか書いてるうえに、
そもそも「葉っぱはなぜこんな形なのか?」って問いを投げかけてるので「ちょっとお堅いのかな?」と思ったそこのあなた!
まっっっっっっっっっっっったくそんなことないので読んでみてください◎
読書慣れしてる方なら一日で読めちゃうくらいすいすいいけます。
(僕はちんたら読んじゃうので4日かかりました)
自由研究の指南書としてもGOOD
この本(というか著者さん)のおもしろいところはその肩書き。
(あ、別に肩書きを重視してるって意味ではないです)
著者プロフィールを見てみると一番初めに書いてあるのは「樹木図鑑作家」。
次いで、「編集デザイナー」、「ライター」。
とにかく「研究者」を名乗らないんですね。
中を読んでみても、
「僕は専門的に研究したことがないので、、、」という趣旨の前置きがちょこちょこあって控えめ。
別に研究者じゃなくても、「問いに対して答えを出す」ことに違和感はないですが、
それなりに根拠を持って示すにはそれこそそれなりに時間を費やさないと難しいなあという実感もあるわけです。
で、読んでみると、林さんは、、、
10万枚
を自らフィールドワークに出かけて採取、分類、同定したようです。
こりゃたまげましたね。
僕も「特に、100に意味はないけど、100(回、個、種類などなど)やってみようか」と思うんですが、
10万とは恐れ入りました。
図鑑作家だから当然でしょ?
と思う方もいらっしゃるかと思いますが、
この人の場合、職業ありきでなく、膨大なサンプルをとっていたので、むしろ
「本当にすきなんだなー」
しか思わなかったです笑
ほいで、それが「たまたま」仕事になりました、って本にも書いてありました。
自由研究がストレートにむちゃくちゃうまくいったパターンだな、と思います。
科学読み物としてもGOOD
「なぜ?」という問いはそもそも論を語るので、
生物を対象とすると、否応なく進化に触れないといけないかと思います。知らんけど。
僕の個人的な話ですが、
生物を高校の時からずーーーーーーーーーーっと勉強したことがなくって、
教員免許取得のために少し授業をとったくらいで系統的にもあんまり知識はありません。
だから、「なぜ?」という問いをガシガシ科学的根拠で詰められると、
「理解できるかな、、、」とたじろぐところだったんですが、
まったくそんなことはありませんでした。
・問いまでのストーリーがなめらか
・問いに対する説がほんわりしてる(で、複数出してくれてる)
Lその問いの中に自分が思いついたのも入ってる
・スケーリングが上手でマクロとミクロの視点を使い分けてる
・環境も網羅していて大きな話としてオトしてくれてる
このあたりがドカンッというテーマをまろやかにしてくれる要因なのかもしれません。
ほんとに気兼ねなく読めましたよ。
夏休み前の今おすすめの一冊です
別に回し者じゃないので激推しする意味もないんですが、
これは本当におすすめです。
とはいえ、200pくらいあるので、小学1,2年生にはきついと思います。
本好き、植物好き、動物好き、森林・山好きなら3年生以上から、
高学年からはちょっとがんばれば読めるものだと思います。
(和歌山県の高校受験にも使われていたので中学生が最適なのかな?)
保護者さんにもぜひぜひオススメなので、
oranjeの図書欄からもってってください◎
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