”すき”なもの探しのジレンマ

今回は、二人の大人の方とお話したことが元ネタです。

 

一人は、学校の先生。かなりベテランの方ですが、親しくさせてもらっていています。
その方がポロっと一言こぼしてくれました。
「こどもたちにぼーっとする時間がないようです」と。
よくよく聞いていると、
■習い事とかでけっこう忙しい
■その習い事の発想で頭がいっぱいになってて興味がほかのことへ向く余地がないようだ
という2点。先に言っておくと、〈それが良いとか悪いとかではない〉その先生の単なる感想・興味だということはお忘れなく。

 

子どもたちと話していると、例えば野球を習っている子が「野球好き!」と言って、だれとどんなときにも野球をしているようです。
「そんな好きなものがあるならいいんじゃないですか?」と聞いたら、その先生は「いやいや、それがね」というわけです。
「卵か先か鶏が先かみたいなとこがあって、そればっかりやってればそれなりに好きになるだろうけど、本質的にその子が野球が好きかどうかがわからない。(野球に限らず)習い事は多少親の薦めもあるやろうし、それに学校以外の時間の大半を費やすとそれ以外に興味が向かなくなるのも当然ちゃうかなぁ」と。

 

「そりゃそうだな」と思いました。
”すき”がある環境下に入った状態での”すき”なのか、外的要因なく真っ裸の状態で”すき”なのかでは天と地の差があると思います。
その先生がおっしゃってたことはそういうことだと思います。(たぶん)

 


もう一人は、小学生のお子さんをお持ちの保護者の方。じっくりお話させていただく機会があり色んな事を聞かせていただきました。
そしたら、「子どもがしたいって言う習い事はたくさんあるしいいと思うけど、忙しくてぼーっと考え事する時間がなくなったりするのはどうなんやろう…。あと、学校以外に楽しい場所ができて『学校よりもそっちに行ってる方がいい!』ってなったらそれはそれで…」と。
これぞ生の声だなぁなんて思ってたんですが、さっきの先生の話も聞いていたのでかなり本質的な悩みなんだなぁと思いました。

 

 

共通していることは、
■すきなことを見つけるために、いろんな経験をさせたいという大人の意志
■多忙の可能性への危惧(じっくり考えこむ時間の確保が困難)
でしょうか。とにかく、〈”すき”なことを探してさせてあげたいけど、やらしてあげると時間的なゆとりがなくなり深めることができない〉という板挟みの状況が見て取れます。

 


んー、これはなかなか根が深いんですが、これにはoranjeなりの解決策があります。


〈”すき”なこと探しをしながら時間的なゆとりのある学びをする方法 その1ー宿題がないー〉
宿題がない理由はいくつかありますが、ここでは時間の点のみでお話しします。
oranjeには、”すき”なことを深める学びがありますが、その対象はパートナーの日常生活にあるものです。そのため、oranjeから帰ったあとは日常生活で「おもしろい!」と思ったことや「なんやこれ!」とびっくりしたことなどを充実することを優先順位として高くしてもらっています。
だから、パートナー自身が学びを進めるために「やってくる」と言ったもの以外は、oranjeから何か課題を出して「これをやってきなさい!」ということは滅多なことがない限りありません。oranjeに来ている間だけで、oranjeでしかできない学びが完結しているのです。

 

〈”すき”なこと探しをしながら時間的なゆとりのある学びをする方法 その2ー学びがほとんど対話で進むー〉
oranjeには活動や振り返りがゆるやかな時間の流れの中でありますが、そのほとんどが対話です。これが”すき”を深めるには欠かせません。そしてもちろんその時間にスポットが当たっているのはパートナー自身です。振り返る時間をほかのパートナーと過ごすことで、濃密な振り返りをすることができます。
活動以外にもお互いが相手を知るための対話の時間も毎時間あります。”すき”なことは本人も気づかないうちにしていることもあります。それを他者の視点を入れることで顕在化していくのです。

 


以上2点が、先ほど挙げた【”すき”なこと探しのジレンマ】に対してoranjeがもっている答えです。
”すき”をゆとりを持ちながらも徹底的に深めませんか??




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oranje代表

自由研究パートナー

冨永 岳

Tominaga Takeshi

長野育ち 御室出身

京都教育大学大学院教育学研究科 卒

京都教育大で、探究学習や自由研究の有用性を見出す。日常性に着目した学びについての研究として、現行の教育とは別視点の教育を提案した。

大学院卒業後、準備期間を経て、地元・京都の御室で探究学習や自由研究で学ぶoranjeをスタート▶ブログ「漫画でいうと第1巻の第1話がすきな代表の話し

■影響を受けた本■
・(新)13歳のハローワーク
・選択の科学

・善の研究

 ■すきなこと■

外遊び。山を走ったり、海で泳ぐのがすき。

あと、カレーが大好き。


 

Special THANKS

oranjeでは、授業の開発や教育研究について様々な方にご支援いただいています。

京都教育大学

理科教育研究室

村上 忠幸

Murakami Tadayuki

兵庫県の県立高校の化学教員を15年間勤め、1999年から京都教育大学理科教育研究室で探究学習の研究をしている。研究テーマは、新しい時代の教育に向けて前仮説段階探究、messing about、マルチプル・インテリジェンス、自己理論化、省察、メンタリングなどのキーワードを用いて「経験からの学び」について検討している。

 

1957年1月11日生まれ

兵庫県北部の養父出身

滋賀県私立教員

小巻 一歩

Komaki Ippo

 大学院で生物の進化に関する教材を研究すると同時に探究学習に興味を持つ。自分がおもしろいと思うこと、興味を持っていることを生徒と共有するのを目標に、現在は滋賀県の私立高等学校で勤務。

oranjeでは自由研究パートナー、授業開発のアドバイザーなどボランティアとしてかかわる。

 

1991年7月12日生まれ

京都市衣笠出身

京都教育大学大学院 教育学研究科 修了