自由研究はこう進んでいく(前仮説段階編2)

どうも、膝裏がダニに噛まれまくって夏はこれさえなければと思っています、冨永です。

 

コロナ休講中に同タイトルで書いたんですが、ちょっと微妙かなと思いまして更新します。

番号が大きい方を読んでいただけると幸いです。

 

この前に読んでいただきたいのは、「自由研究はこう進んでいく(テーマ選び編)」です。

その続きと思ってください。

「研究」は「実験」ではない

研究テーマが決まると「さぁ、実験だ!」となるのかなあと思いきや、ところがどっこいです。

あ、「自由研究の場合は」と添えておきましょう。

 

前回も語りましたが、いわゆる「研究ができるところ」に身を置く場合、

そこにはすでに解くべき問題があるので、

「あとは実験するだけ」状態なことが多々ある。

 

しかし、自由研究は「あなただからできるオリジナルストーリーをつくっていくこと」なので、

テーマが決まったままでは、肝心の解くべき「問い」がない。

だから、実験しようと思っても、仮説すら立ってないので「実際に試して確かめる(=実験)」ことがないんですね。

 

研究って言葉はかなり独り歩きしてて「仮説検証」をやってこそ、と思っちゃうんですが、それはかなり後の話。

まずはやるべきことをやってからでしょ、ってことです。

 

そこでこの図をドーン▼

そう、たぶん教科書には、「観察→仮説→検証→結果」のサイクルをきちんと回していくと研究としていいですよ、ってなってるはず。

だから少なくとも、テーマが決まった後に「さあ実験しよう」っていうのは厳密にはちょびっと違う。

「仮説」の前の段階なので「前仮説段階」

上の図を見りゃわかるんですが、

仮説の前には「観察」ってのがある。

 

ただ、観察っていうとなんとなく、

「植物の成長の観察」とか

「スケッチ」とか

そういうイメージありません?

 

すくなくとも僕はそうやったんですが、

そのまんまやとちょいとニュアンス変わるので、

「前仮説段階」

という別の名前を付けたいと思います。

仮説の前の段階なので「前仮説段階」と呼びます。

「呼びます」って言いましたけど、僕が名付けたんじゃありません。僕の師匠です。

今となっては良い言葉やなあと思いますが、

初め聞いたときはさっぱりわからなかったので、

「で、結局何するのが前仮説段階なの?」

ってとこを語っていきます。

前仮説段階=問い探し

まずは、前仮説段階そのものの説明を。

「前」仮説段階なので、それが終わると次は「仮説」に入ります。

で、「仮説」が立ったらそれを「検証」していかないといけない。

 

つまり、前仮説段階では、

後に検証する仮説を見つける段階ということになります。

もっとわかりやすく言うと、

「何を解決するか」

です。問い探しですね。

結局何するのが「前仮説段階」なのか?

で、その前仮説段階で僕らは何をするか、が知りたいところ。

むしろ「観察してください」の方が分かりやすいくらいなので、

「実際何をしてたら前仮説段階を充実していることになるか」は語っておかないと。

 

まずはざっくり一言で。

「対象ときちんと向き合って、あそんでみる」

もうこれしかありません。

さっぱりわかんないと思うので、少し詳しく。

 

要はこの後、自分で出した問いを解決しないといけないわけです。

つまり、「なんだこりゃ?」っていうのを出してこないといけない。

で、それは、椅子に座ってジ―――っと見てても仕方ないわけで。

 

とにかく

手に取って、

においをかいで、

音を聞いて、

味を感じてみないといけません。

この作業、何をしているかというと、

「なんとなく好きで、知っている」状態から

「明らかにわかんないことが一つ以上ある」状態にしてるんですね。

「問い」を探すわけです。

 

で、このときやっちゃいけない(こともないけど、あまりお勧めしない)のは実験っぽいこと

これやりだすとあんまし楽しくないので、

(実験がすきならいいけど)

あんまり意味とか考えないで「あそんでみる」のが本当に大事。

(そもそも向き合いたくないってなったら終わりでしょ)

 

あそんでるとき、僕らはどういう風に遊んでるかっていうと、

・思い付き

・これまでの経験

・日常生活の知恵

を武器・ヒントにしてると思いますが、問いを出すにはこれで十分。

「あそんでみてどうだったか」さえ、記録して振り返れるようにしておけばいつでも「意味」を引っ張ってこれる。

 

だから、あそぼう

 

本当にこれしかないと思います。


ということでまとめ




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oranje代表

自由研究パートナー

冨永 岳

Tominaga Takeshi

長野育ち 御室出身

京都教育大学大学院教育学研究科 卒

京都教育大で、探究学習や自由研究の有用性を見出す。日常性に着目した学びについての研究として、現行の教育とは別視点の教育を提案した。

大学院卒業後、準備期間を経て、地元・京都の御室で探究学習や自由研究で学ぶoranjeをスタート▶ブログ「漫画でいうと第1巻の第1話がすきな代表の話し

■影響を受けた本■
・(新)13歳のハローワーク
・選択の科学

・善の研究

 ■すきなこと■

外遊び。山を走ったり、海で泳ぐのがすき。

あと、カレーが大好き。


 

Special THANKS

oranjeでは、授業の開発や教育研究について様々な方にご支援いただいています。

京都教育大学

理科教育研究室

村上 忠幸

Murakami Tadayuki

兵庫県の県立高校の化学教員を15年間勤め、1999年から京都教育大学理科教育研究室で探究学習の研究をしている。研究テーマは、新しい時代の教育に向けて前仮説段階探究、messing about、マルチプル・インテリジェンス、自己理論化、省察、メンタリングなどのキーワードを用いて「経験からの学び」について検討している。

 

1957年1月11日生まれ

兵庫県北部の養父出身

滋賀県私立教員

小巻 一歩

Komaki Ippo

 大学院で生物の進化に関する教材を研究すると同時に探究学習に興味を持つ。自分がおもしろいと思うこと、興味を持っていることを生徒と共有するのを目標に、現在は滋賀県の私立高等学校で勤務。

oranjeでは自由研究パートナー、授業開発のアドバイザーなどボランティアとしてかかわる。

 

1991年7月12日生まれ

京都市衣笠出身

京都教育大学大学院 教育学研究科 修了