前回のアゲハチョウ記録では、
ハンドペアリングが成功して産卵した卵が無事かえるかどうかが心配だー、
みたいなことを記録していましたが、
無事に卵からかえっています◎一安心。
ところで、先日幼虫ボックスからパタパタ…と。
「お、またかえったな」と思って見てみたら…
ん?黒い?
おぉーーーっ!
かえってました。黒いアゲハが。クロアゲハね。
毎年数匹潜んでるんですが、今年はこの個体が初でした。
さてさて、黒いアゲハチョウって実はいろいろいるんです。
クロアゲハ、ナガサキアゲハ、オナガアゲハ、ジャコウアゲハ、、、、など。
黒いアゲハチョウはその種類もなかなか多く、同定するのに慣れていないとやや時間がかかります。
(時間がかかりました)
下記にURLを2つ貼っつけたので、みなさんもぜひ同定してみてください。
今回は、以下の手順でしてみました。
(あってると思いますが、専門の方で「ちゃうで!」って方がいらっしゃれば教えてください)
①尻尾があるかどうか.
これはありますね。なので、ナガサキアゲハは除外です。
②尻尾の長短.
写真で見る限り、短いほうかと。長い方みたいにくびれがなく寸胴型の尻尾です。
なので、ジャコウアゲハ、オナガアゲハは除外。
③翅の模様.
前翅(おっきい方の翅)が全体的に白っぽく、帯(ライン)になってない。
よってカラスアゲハは除外
てな感じ。ちょっと調べたらこれくらいでクロアゲハと同定できるかと。
あとは、体の色とかも参考になります。
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今回、同定をするにあたって、知らないことがたくさんあったので調べました。
oranjeでは、「知識・スキルが何より一番大事!」とは言っていませんが、
何も見ないで昆虫の同定ができる、とか
似てる昆虫との相違点を指摘できる(違いの根拠を言える)、とか
(もっと他のことでも)
ってことはやっぱりできるといいなぁと思います。
5月の自然観察会で、次から次へと昆虫や水生生物を荒谷先生(九州大学の昆虫学の先生)にもっていっても、
「これはね~」とか「あぁそれは~」とかって、小話とセットで教えてくださるので、
私自身むちゃくちゃ惹きこまれましたし、やっぱりそういうのも大事だなぁとつらつら思ってはいたんです。
で、いま、知識偏重の揺り戻しから知識やスキルが少し置いてきぼりを食らっているような感じもなくはないのですが、
この辺りで「やっぱり知識やスキルは大事だと思うんです。」と声を大にして言っておきたいな、と。
「やっぱり知識やスキルは大事だと思うんです。」
つまり、さっきの荒谷先生の話を含めると、
〈知っている〉ことそのものがいい、という価値基準はどんどんと薄れていきますが、
〈知っている〉ことが前提になっている、ということは新しい世界への広がりやふかまりを助けてくれ、
それそのものだけのための知識ではなく、2次、3次を見据えると、
知識やスキルも確実に自分をアップデートしてくれるものだという実感が出て、学びが楽しくなるなぁ
ということ。
ぱっと見だと「あ、黒いからクロアゲハね」で終わらせてしまうこともあるかと思いますが、
一度足を止めて「ん、似たようなアゲハも何種類かいたな。どれやろ?」と首をかしげてみてはいかがでしょう。
きっと、そこには知らない世界が広がっていると思いますよっと。
同定参考先
■写真に特徴が書き込んであってヒントを得やすい→http://www.j-nature.jp/butterfly/zukan/yokunita/blackageha/
■写真が見比べやすい→http://www.pteron-world.com/topics/search/black.html
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